日本肩関節理学療法研究会

第4回 日本肩関節理学療法研究会報告

2009年7月25日(土)

今年のテーマ「スポーツ肩傷害」と題し、第4回日本肩関節理学療法研究会研究会が帝京平成大学専門学校(千葉県千葉市)にて開催されました。昨年同様、全国各地から300名近い先生方に参加頂きありがとうございました。

今開催から、本研究会をより充実した会とするため2日間の日程とさせて頂きました。また、体操オリンピック金メダリストの米田功氏、鹿島丈博氏のお二人をお招きした招待講演の開催、懇親会を兼ねたナイトセミナー開催など、趣向を凝らしたプログラムを取り入れました。来年以降も本研究会の発展のため、新たなチャレンジができればと考えております。皆様からのご意見・ご要望などありましたら研究会事務局まで宜しくお願い致します。
第1日目は、山口光國先生(フィジストレーナー)の基調講演御講演によりスタートしました。スポーツ傷害全般に言える予防医学の観点から、選手との関わり、他職種との関わりについての話を頂きました。
山口光國先生

シンポジウムでは、体操競技は岡田亨先生(船橋整形外科病院)、バレーボールは板倉尚子先生(日本女子体育大学)、ラグビーは渡部賢二先生(埼玉医科大学かわごえクリニック)、野球は栗田聡先生(東京ヤクルトスワローズ)のスポーツ現場の最前線で活躍されている4氏をシンポジストとして御招きし、競技特性をふまえた肩のリハビリテーションについて御講演頂ました。各競技特性を詳細に説明いただき、あらためて各競技特性を踏まえたリハビリテーションを考えるよいきっかけとなりました。


左から栗田先生、渡部先生、板倉先生、岡田先生

その後、会場をホテルスプリングス幕張に移し、懇親会「ナイトセミナー」が開催されました。
投球障害のミニセッションも行われました。
【スポーツ傷害肩について"肩ろう"!】 テーマにそって、参加者同士のディスカッション。熱かったです。

2009年7月26日(日)

研究会2日目は、第1回研究会から恒例となっている、高濱照先生(九州中央リハビリテーション学院)による「三角筋の機能解剖」と題した教育講演が行われました。 毎年、基本に戻り解剖学を学ぶよい機会となっています。

基調講演では、肩関節鏡視下手術において世界的に活躍されている菅谷啓之先生(船橋整形外科病院スポーツ医学センター)による肩の診断と治療について、PTにもとてもわかりやすく、丁寧に説明いただきました。

また、理学療法士との連携やチーム医療としての取り組みにおおいに勇気づけられたPTが多かったようです。

招待講演:操金メダリストの栄光と苦悩 ~肩傷害を克服したメダリスト~

器械体操オリンピックメダリストの米田功氏(アイディアヒューマンサポートサービス)と鹿島丈博氏(大東文化大学専任講師)に、「肩傷害を克服したメダリスト」と題して講演をいただきました。

実際に肩傷害に苦しみ、手術・リハビリテーションを経験し克服したオリンピック選手の苦悩やセラピストに求める事などを生の声として聞くことが出来ました。非常に貴重なお話を聞くことができました。これからも選手に望まれるセラピストとして研鑽し、今後のリハビリテーションにいかしていきましょう。

例年通りに、症例検討を行いました。今年は、少なく一題でしたが、活発なディスカッションでした。
来年も聞きたいこと、討議したいことなど沢山あるかと思いますので、多くの皆さまの演題登録をお待ちしてます。
臨床での悩みを解決しましょう。
続いて、バイオメカニクスの視点からスポーツ障害とスポーツ動作の研究において第一線で活躍されている宮下浩二先生(中部大学生命健康科学研究所)をお招きし御講演いただきました。投球動作の見方、評価、実際の投球動作の改善ポイントについて、実践をまじえて講演いただきました。
宮下浩二先生

最後に、運営スタッフの皆さん今年もありがとうございました。

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TSOC 東京スポーツ&整形外科クリニック
リハビリテーション部:鈴木 智、小川 靖之